fc2ブログ

パコパンパ遺跡で女性の埋葬者発見

2009年09月09日
国立民俗学博物館関雄二教授が率いる国立サン・マルコス大学との合同調査隊が、カハマルカの南にあるチョタ県ケロコトの遺跡で約2900年前に埋葬された女性を発見した。

関教授によると、8月31日に調査を開始したパコパンパ中央遺跡の墳墓で、9月2日の夜この女性を見つけたという。この女性は身長155cm、年齢は30歳から40歳と見られ、墓からは耳飾りや首飾りなどの様々な金細工や、土器や貝で作られた宝飾品などの副葬品も発掘された。

教授は、山間部に位置するパコパンパ中央遺跡と沿海部の交流は当時それほど一般的ではなかったので、宝飾品に使われている貝が海岸地方のものであることが非常に興味深いという。

“パコパンパの貴婦人”と名づけられたこの女性は、紀元前800年から900年頃に生存していたと見られ、この遺跡はチャビン文化やクピスニケ文化と同時代のものだが、相互接触はなかったと教授は考えている。

この女性の頭蓋骨や身体のあちこちに辰砂が塗られていることもまた興味深いと教授は言う。その他青色の塗料も見つかっているが、その原料については目下調査中だ。また、女性は両足を紐で縛られひざを抱えた状態で埋葬されており、副葬品の容器が火に炙られた形跡があることから、この女性は儀式的に埋葬されたと教授は語る。
(Artículo en El Comercio.com.pe)

【パコパンパの貴婦人‐発掘時の映像】
スポンサーサイト



Comment

管理者のみに表示